
愛成会のグループホーム(愛成会ではケアホームとなります)は、現在5か所(さくらそうのいえ・トトロのいえ・スミレのいえ・くるみのいえ・かりん)あります。入居者は23名おり、みな、ケアホームを住まいの場として、日中は会社や福祉的就労の場へ仕事に通っています。
平成11年から「施設で暮らしている人の地域での生活が、いかに実現できたか。」を柱に、取り組み始めたことからスタートしました。
入所施設だけでの事業から地域生活援助事業を加えた事業展開は、スタッフに「利用者の人生をどう支援していくか」との問いでもありました。利用者のニーズを拾っていく中で、10年たったなかで、幅広いニーズとまだ応えきれてない課題があります。しかし、利用者さんの生活は、居宅サービスを使い、地域資源を活用していくなかで、着実に、いろんな広がりをみせています。
週末には、駅周辺の店にいき、いち早く「美味しく、手ごろ価格で買える昼ごはん」情報を仕入れてくる人。行きつけの喫茶店でのコーヒーを楽しむのが、極上の楽しみな人。自分の部屋のカベいっぱいお気に入りの歌手の写真を飾る人。お小遣いをやりくりしながら、買った洋服でおしゃれを楽しむ人、毎週散歩がてら、お菓子を買ってそのケースを集めるのが好きな人。ヘルパーとお台場、原宿、ボーリング、カラオケにも行きました。
一人ひとりの利用者のニーズを大切に、そして、自分らしく生きる為の支援をこれからも大事にしていきます。
- 食事や入浴、家の周りなど、生活ができるように直接的な支援、また、自立に向けた支援を行っています。
- 社会の一員として、自立に向け、会社や福祉的就労をしていますが、就労を継続できるように、通勤支援や、就労先との連絡、職場訪問、などをおこなっています。
- 「友達と遊ぶこと」「趣味や青年教室へ通うこと」「映画やカラオケ、遊園地へいくなどの外出」「自分で選んで買う外食」などのスケジュール管理やヘルパー派遣事業所へ依頼などをしています。
- 「自立へ向けての蓄え」「生活費の利用」「預貯金の管理」「自主管理、おこづかい管理」「助成申請や手当の支援」など、生活費管理や小遣い帳つけの練習などをします。
- 「通院・疾病治療」「食事(管理)」「健康診断・各種ガン検診」などの推進と支援をしています。
- 利用者の住まいづくりをどうしていくか。自分の住んでいる場所であって、私のお部屋と思える場所づくりをしています。関係機関とのつながりは利用者の「所属」という生活実感が味わえることに繋がり、単に愛成会のなかでおさまるものでもなく、行政や他機関、地域資源とつながっていくことが本人に生活の幅をもっていくこととなります。